養殖情報モニタリング
南伊勢マリンバイオでは、スジアオノリの育成に必要な育成環境データ管理として水槽の種類ごとの給水・排水温度データ、累積水温データ、気温、湿度、日射量、累積日射量データを常時監視し、クラウドモニタリングシステムによりデータ管理を行っており、季節や気候に応じ、きめ細かなオペレーションに活用しています。
その他、地下海水の水質、水槽の栄養要素の濃度確認など、品質向上と安定的な生産に向け、様々なデータ管理で工場運営を行っております。
品質管理への取り組み
洗浄水塩分管理
スジアオノリはその香りと味が特徴です。塩分による磯の香り・味ではなく、スジアオノリの本来の香りと味覚を知っていただくために、洗浄水(水道水)と地下海水の混合割合をデジタル流量計で管理しています。また、年に3回以上は完成品の塩分濃度を計測しています。
乾燥後の水分量管理
南伊勢マリンバイオでは、スジアオノリ特有の豊潤な香りを大切にしているため、冷風乾燥しておりますが乾燥後にも多少の水分を含んでいます。必要以上に水分が含まれることによるスジアオノリの香り・色落ち防止のために、乾燥後の水分量を計測し、データ管理を行っています。
製品の色彩管理
スジアオノリの商品価値を決める要素は様々ですが、特に色味は重要視され色の濃淡は商品価値・市場価格に大きく影響しています。南伊勢マリンバイオでは乾燥後のスジアオノリを色差計でその色彩を数値管理し社内基準をクリアした製品だけをお届けしています。
金属検出機による安全性確認
地下海水を用いた陸上養殖では、砂でろ過された海水を使用しているため、不純物や異物が混入することがほとんどありません。特に釣り針などの金属が混入する可能性は極めて少ないと考えられますが、万が一にも製品にそのような混入があってはならないと安全性を考慮し、目視では見過ごす可能性のある小さな金属も検出できるよう、出荷する全ての製品を金属検出機でチェックし、安全性を確認しています。
養殖工程のトレーサビリティシステム
胞子を採るための母藻、培養シャーレ、成長段階に応じて移槽する各育成水槽に至るまでスジアオノリ養殖における全工程で、どのような環境で生育されたのかロット管理をしています。これも万が一品質異常が発生した場合、同じ生育環境にあった製品をいち早く特定し回収できる体制に必要な情報としてデータ管理を行っています。
南伊勢マリンバイオでは出荷梱包時に貼付する製品ラベルには全てQRコードによる識別番号が記されています。異常時だけでなく製品個別のお問い合わせについても識別番号からデータに基づく情報提供ができる体制で運営しています。
設備・システムの外販のお知らせ
当社で使用している『周辺環境データ管理システム』と『冷風乾燥機』を親会社の株式会社東海テクノから外販する事となりました。
同業の陸上養殖をされている方や他の事業での転用等をお考えの方は、東海テクノホームページ「お問い合わせ」もしくは下記担当者へご連絡ください。
東海テクノHP : https://www.tokai-techno.co.jp/inquiry/
東海テクノTEL : 059-332-5122 【担当者 東海テクノ 開発営業部 前田】
周辺環境データ管理システム
当社で使用している、遠隔で管理できる周辺環境管理データシステム(給水温度、排水温度、気温、湿度、日射量)をベースに
監視項目とセンシングを検討してシステムを提案させていただきます。
冷風乾燥機
乾燥機内送風量を大きめとした独自スペックの冷風乾燥機を使用しています。このスペックの冷風乾燥機の外販を行います。
6月頃の高湿度時期を想定し、小型除湿機を室内に別置きし除湿効果を上げることも可能です。
現在使用しているのは「FRONT IN BACK OUT」型ですが、一般的な「前面での出し入れ型」も可能です。